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第9回 仰木監督とイチローから学ぶコーチング

 コーチングについて語るとき、よく例として使われるのが、イチローの話。今やメジャーリーグを代表する選手となったイチローが、まだ有名ではなかった頃、仰木監督はどのように接していたのか?そこには、コーチングの極意が隠されているのです。
実は、コーチングはそんなに難しいものではありません。日常の中で、十分習得できるスキルなのです。
これからお話するイチローと仰木監督、そしてD監督との会話は、あくまで私の想像にすぎません。
しかし、具体的に使用している言葉はともかく、そのニュアンスは大体当たっていると思います。

【1】 D監督の場合

現役時代のD監督は、打撃のセンスが抜群で、読売ジャイアンツの2番バッターとして不動の地位を築いていました。
守備も上手く、とても素晴らしい選手で、私もファンの一人でした。
イチローとD監督の間には次のような会話があったのではないでしょうか?


 D監督 「おい、鈴木!バッティングはしっかり軸を作り、そこを起点にバットを出すんだ」
 鈴木   「いいえ、監督。私は色々と考えた結果、今のバッティングフォームが一番良いと思っています。これで続けさせてください」
 D監督   「なにを言っている。俺たちはプロだぞ。プロのピッチャーの投げる球は、アマチュアと違って力がある。そんなフニャフニャでは、打ち返すことはできない。そもそもバッティングというものは・・・云々カンヌン・・・。
 D監督   「お前のフォームは理論的に間違っているから、直さなければだめだ」

きっと、このような会話が何度も何度も繰り返されたのでしょう。
しかしイチローが自分のスタイルを変えることはなく、そして二人の間に会話がなくなりその結果、D監督は彼を起用しなくなったのではないかと勝手に考えています。


【2】 仰木監督の場合

 仰木監督 「おい、鈴木!調子はどうだ。お前のフォーム変わっているけど、なぜなんだ? Dさんからは色々と言われたそうだが、お前がフォームを変えない理由を俺にちょっと教えてくれ」
 鈴木   「はい。アマチュア時代からこのフォームで・・・コレコレ然然・・・という理由です」
 仰木監督   「ふーん。そうかあ?そんな理由からか?わかった。俺の目的はチームが勝つことなんだ。そのためにお前がきちんとした仕事をしてくれればいいんだ。お前のやりたいようにしろ。ただし、勝つことが目的なんだから、それで打てなかったらお前を使わないからな」
 鈴木   「はい、わかりました。がんばります。ただ判らないことがあったら、監督にきいてもいいですか?有難うございます」
 仰木監督   「ああ、もちろんや。まあ、お前も頑固だからな。好きなようにしてみろよ。但し、結果を出してくれよ」

このような会話が、やはり何度かあったのではないかと思います。

【3】 二人の監督の差

二人の監督の差は、何だったのでしょう。
マスコミでは「仰木監督には隠れた才能を見抜く力があったのだ」と言われていますが、私はそんなことではないと考えています。
D監督は、目的と目標を間違えたのです。
「イチローのバッティングフォームを理論どおりに直す」ということが、目的になってしまったのです。

一方、仰木監督は「勝つためには色々な選手がいたほうがよい。打てなければ使わないだけだから」と考え、あくまでも「勝つこと」を目的に置き続けました。
イチローが打つようになるのは、目的の達成の為の一目標に過ぎなかったのです。
結果は皆さんのご存知の通りです。

「バッティングフォームを改良しなければ、イチローはプロでは通用しないだろう」と考えたD監督の方が、仰木監督よりも彼のことを考えていたのかも知れません。 そういう意味では仰木監督の方が冷淡です。
仰木監督は「鈴木が成功しなくても戦力は落ちない。彼は良いセンスを持っているので、成功するかも知れない。成功すればラッキーだ」という程度ではなかったのかと思います。


【4】 「正しい目的を持つ」「相手の性格をよく理解する」

仰木監督とイチローの例からわかったこと。
それは、「正しい目的を持つ」ことが如何に大切かということです。
そして、もうひとつは、「相手(スタッフ)の性格をよく理解して、それ相応の対応をする」ということ。
イチローは、まれにみる頑固者です。仰木監督は彼に対し、「こいつは頑固だから、頭ごなしに言っても言うことをきかないな。それでは一旦やらせてみて、だめだったらどうするか考えよう」という対応を取りました。

「頑固はいけない。直さなければ・・・」では、なかったのです。

いかがでしたでしょうか。仰木監督がイチローにコーチングスキルを使ってコーチしている場面を想像できたでしょうか。
皆さんが目標を達成するために、コーチングを使うことは非常に有益であることが分かっていただけたかと思います。


さて、次回はコーチングのスキルを使ってスタッフと看護現場における様々な課題をクリアするためにコーチングについて紹介したいと思います。
 
 
 
 
   
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