看護WHOoo|患者応対塾・問題解決法
 
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第3回 院内の情報共有円滑化講座(3)
(部下や他職種との上手いコミュニケーションの仕方)


コミュニケーションを円滑化するために

 卑近な例で恐縮ですが、たとえば、「医療従事者としてふさわしい服装をしましょう」というスローガンを立てた場合、全職員が同じ意識を持つでしょうか?恐らくバラバラだと思います。
医師と看護師の意識は違います。
医師はどちらかと言えば、技術者の意識が強く、服装は二の次と考えている人が多いのではないでしょうか?
看護師は制服がありますが、髪の色や細部ではかなりの違いがあるようです。他の職種の人もやはり違いがあります。

そこに、病院独自の共通語が必要になります。
そうです。第一回で紹介した「犬のおしっこ」や、ミツバチの「尻振りダンス」です。それらに当たるのが、「マニュアル」なのです。
つまり「マニュアル」は院内に通用する共通語なのです。
たとえば、当院での「医療従事者としてふさわしい服装」とは、髪型や色、制服の種類からその着るルール、化粧のやり方等々、すべての職員に対して共通認識を持つためのバイブルがマニュアルなのです。

そして、マニュアルを作成した後、それを院内に浸透させていきます。
つまり、マニュアルは院内のルールブックであると共に、院内に病院の姿勢や方向性を示す「コミュニケーションツール」として位置づけられます。
「マニュアルなんて」とよく言われます。「マニュアル」は「行動を規制する」ツールではなく、むしろ「行動を明確化し、業務に専念する」ためのツールという位置づけなのです。
しかし、色々な人が病院で働いています。全員に病院の理念と、共通した患者に対する取り組みを浸透させるためのツールが必要です。

 ましてや、医療サービスは、医療従事者を通してのみ提供出来るサービスです。そのサービス提供者の意識がマチマチでは、患者満足度向上どころか医療安全の面においても不安定になります。そして、たくさんの職員が24時間交代で、連続的なサービスを提供しています。
その意味からみても、院内のメッセージとルールブックとしての、「マニュアル」が必須のものとなるのです。

 コミュニケーションを円滑にするためには、お互いの職種がリスペクトしあうことが重要です。
医療機関では、医師が偉く、他の職種と比較して一段高いところにあるように扱っているところが多いようです。
 実際私達が「患者応対研修」に行っても、医師の参加率は極端に低いです。医師が率先して参加している病院は、概ね患者応対スキルが高いようです。
接遇委員会の方からよく研修の相談を受けます。その際に「医師が参加してくれないのです」「医師は別にしています」という不満をよく言われます。その時に「医師の患者応対は良いのですか?」と質問すると、その多くは、苦笑いしながら首を横に振ることが多いようです。
要するに職員は、患者応対について、医師に期待をしていないのです。そのような職員の気持ちを医師はわかっていません。
医師が参加しないのは、はっきり申し上げれば「医師の甘え」です。当初私は、「医師の傲慢さ」から出ていると思ったのですが、どうも違うようです。

 ある病院でこんなことを言われたことがあります。
「先生がたは、時には30時間以上の連続勤務があり、本当にくたくたになっている。その先生方に、接遇応対の研修をするのはどうしたものか?もっと興味のある研修をして欲しい。大体接遇応対研修は一度訊けばわかるのだから」と。
こう言われると、看護師は忙しくないのか、他の職種はどうなのかと言いたくなります。外部の私でさえ「ちょっと変だな?」と思うのですから、内部の職員が聞けばどのように思うでしょうか?
そして本当に一度聞けば、医師は接遇応対ができるようになるのだろうか?という疑問が沸いて来ます。

 すでにこの時点で、院内のコミュニケーションが滞っています。この医師の心の中には、 「医師は治療の最前線にいて、文字通り骨身を削って患者さんの治療をしているのだから、少しくらいは大目にみてよ」 という気持ちがあったのかもしれません。確かに良くわかります。おっしゃる通りです。しかし、何かあれば、患者さんは許してくれません。

 院内のコミュニケーション不足は、患者安全のためにも必須であり、医療従事者の身を守る大きな武器になると思います。
だからこそ、お互いの職種をリスペクトし合い、思いやりながら業務に当たる事が必要になります。

この講座は、院内の職員同士の円滑なコミュニケーションの取り方について言及しています。院内でできれば、患者さんに対してもきちんとしたコミュニケーションが取れます。院内だからと甘えることなく、チームとして業務に当たる事が、患者満足度だけでなく、職員満足度向上に繋がるものと信じています。



次回からは、良いコミュニケーションとは何かを考えます。
 
 
 
 
   
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