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上手く退職理由を言う方法

さて、今回は、退職理由の説明の方法について考察します。
前回で書きましたが、退職理由を説明することは大変難しいことです。多かれ少なかれ中途採用をする病院の多くは同じ悩みを持っています。そして、その悩みが解決できないために、辞めていく看護師がいることも事実です。
その大きな原因は、人手不足に伴う超過勤務です。超過勤務を一朝一夕に無くすことはできないと思われます。また残業手当の100%支給もまた、病院によっては、なかなか実現できない事情もあります。そのことを前面に退職理由と言われたとしても、病院サイドもなんともいえないのが実情です。
とても難しいですが、以下のように言えばどうでしょうか?

「一ヶ月の残業が○○時間以上の勤務が続き、改善される様子もなく、今のままでは体力的にも続かないと感じています」と回答し、一息おいて「こちらの病院の現状はいかがですか?」とたずねてはいかがでしょうか?
その回答によって今度はあなたに主導権が渡ります。きちんと回答できなければ、おそらく残業も多く具体的な改善方法がないものと推測できます。
「確かに今、残業は月○○時間だけど、具体的に・・」と言う回答が帰ってくれば入職を検討することに値する病院です。

次に人間関係が理由で退職した場合は、その理由はできるならば言わないほうがよいと思います。病院は人間同士のつながりで成り立っている仕事と言っても過言ではありません。また勤めていた病院の悪口になってしまう場合が多く、聞いていても楽しいものではありません。
ではどのように回答すればよいでしょうか?

1.キャリアアップ(キャリア実現)のため
認定看護師の資格を取るため、准看から正看護師の資格を取るためといった具体的な目標や、院内の研修体制等が充実した病院という理由を挙げることになります。
また、師長候補の人は、自分の看護観と現在の病院での自分の限界を説明し、その病院に転職した場合の可能性について説明します。

2.キャリアチェンジ
急性期病院から慢性期病院へ、病院から介護施設へ等の理由、活躍の場を変える


3.勤務条件
福利厚生の充実した病院の多くは、働きやすい職場です。転職を希望する看護師の多くの人は福利厚生については無頓着な人が多く、給与の額の差で考えています。今までは看護師不足で、魅力的な給与で人材を募集する病院が多かったですが、経営が苦しくなるにつれてそれも限界になっているところも多いです。
「職前の条件と違った」と言われる場合もあります。その場合は具体的にどこが違っていたか、その理由をどのように言われたかを客観的に話せるようにしてください。
単に「条件が違った」というだけでは、何かあなたの責任であったと思われる可能性があります。


以上退職理由について書いてきましたが、「なんだぁ・・・当たり前のことだ」と思われている人が多いと思います。そして「上のようなことが言えれば問題ないじゃん」と考えておられるでしょう。
転職とは一大イベントとお考えください。半年や1年で転職を繰り返すことは、あなただけでなく、あなたを慕っていた患者さんも不幸にします。
転職する際は、面接に行く病院をよく調べていかなければなりません。 感情的に退職するのではなく、なぜ今勤めている病院を退職するのかを考えて行動しましょう。

他に言ってはいけない事があります。
前の病院の経営者批判や、システムの批判。患者さんの取り扱いがひどいので我慢ができなかった。とかいわゆる正義感から出てくるものが多いです。
気持ちはとてもよくわかりますが、これらを面接という公式な場で言うことは、あなたの価値を下げる役目しかありません。気をつけてください。


さて、次回12回目は、「紹介会社のうまい使い方」を紹介します。
 
 
 
 
   
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